スポンサードリンク

アンドロイドは電気羊の夢をみるのか フィリップ・K・ディック

71mHbvWceBL 映画「ブレードランナー」の原作、という煽りが気に入らない。
一般的には映画の方が有名かもしれない。
ハリソン・フォード主演のこの映画は、名画ランキング100、なんていう企画があると必ず入る。
映画だけを見ればそうなのかも知れない。
しかし個人的にこの映画は好きではない。
原作をかなり改悪しているからだ。
この映画に限った話ではないが、原作付の映画やドラマは改悪が目立つ。
私はこの本が好きである。今まで読んだ本の中でトップ10に入るかどうかぐらい好きである。
ページを繰る手が止められず朝になっていた。実際の話しである。
話の舞台は近未来。第三次世界大戦で荒廃してしまった世界を描く。
多くの生命体が失われてしまった地球。
生き残った人類にとっての夢は、本物の動物を飼うこと。
主人公のエリックは電気羊しか飼っていない。本物の動物は貴重で高いのだ。
 人間と他の生物を分けるのは、他者への共感を持つか否かである。
この小説の根底に流れているのは、人間とは何か? 人間にとって重要なことは何か? ということである。
ロボットやアンドロイドに対する認識は、日本人と海外で大きく異なると思う。
日本におけるロボットは、鉄腕アトムであり、ドラエモンである。すなわち、友達であり、自らを犠牲にしたとしても我々人類を助けてくれる存在なのだ。
向こうでは違う。ゲーテの「ファウスト」に出てくるブラッドベリのように、ホムンクルス(人造人間)は邪悪な存在なのである。
神のみが生命体を作れる。
キリスト教感が強く表れていると思う。
この本のアンドロイドは徹底的に悪として描かれる。
日本人の私にはアンドロイドが可哀そうに思えてくるのだが、やはり邪悪な存在なのだ。
映画版ではアンドロイドは人間に近い存在として描かれる。
原作では、見かけは近いが、中身は違う。他者への慈しみや愛を持てないのである。
映画では中身も人間に近い。
人間という存在への浮き彫りがまるで違うと思う。作品の核を壊してしまっているのだ。
まるで映画批判になってしまったが、それはこの作品を愛するが故である。
命とは何か、人間とは何か。

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

新品価格
¥799から
(2014/12/11 18:40時点)


是非この本を読んでほしい。

スポンサードリンク




管理人が運営しているサイト

管理人が運営している教育系サイト