進撃の巨人 第69話 友人 ネタバレ含む

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今週の話はかなり良かったと思います。
自分の中では、進撃の巨人史上最高の話でした。
「進撃の巨人の作者は人間を描くの下手だと言われていたが、そんなことはなかったぜ」という感じの話でしたね。
「進撃の巨人 64話 歓迎会」の感想では色々言ってごめんなさい。
この作者はやっぱりすごいです。
どうやったらこんなすごい話が書けるのだろう…
さて、今回の話の中心は完全にケニー・アッカーマンでした。
やっぱりケニーはリヴァイ兵長の伯父だったんですね。
「進撃の巨人 第65話 夢と呪い」の感想で、そうじゃないかと思っていたので、予想が当たってちょっと嬉しいです(^^)v
一時期は本気で殺そうとしてましたし、アルミンに似た調査兵団のニファの頭を吹っ飛ばしましたが、
「あいつは俺の唯一の誇りだ」
という発言は、本心からのセリフだったんだと思います。
圧倒的な力を持ちながら、何一つ救えなかったケニーが、最後に1人、救えたかも知れない存在、それがリヴァイ・アッカーマンだったんですね。
ケニーにとって本当に価値あることとは、半端かも知れませんでしたが、リヴァイを育てたことだった。
ケニーは巨人になりたかったこと。
でも、それは力を欲していた訳ではなかった。
ケニーが欲していたのは「慈悲深い愛」だったように思えます。
誰のことも愛していなかったはずのケニー。
「俺は人の親にはなれねぇよ」
でも、実は色々な人間を愛していた。
そのことに最後は気づいたんだと思います。
ウーリへの愛。自分についてきてくれた部下達への愛。そして唯一の肉親リヴァイへの愛。
でも、愛していたウーリも部下も死んでしまった。
ケニーは本当はそれを止めたかったけど、結局止められなかった。
妹、一族、仲間、友人。
最強クラスの「暴力」を持ちながら、本当に守りたい誰かを一人として守れなかったケニー。
最後に残された、最も愛しているリヴァイを、ケニーはきっと待っていたんでしょうね。
だから巨人化せず、リヴァイを待ち続けた。
幼い頃より迫害を受け続けてきたケニーの目的は、圧倒的な力などではなく、平和な愛情だったのではないでしょうか。
リヴァイの顔を見た瞬間、最後の最後に、自分が最も見たかった景色を見られたのではないでしょうか?
「俺は、人の親にはなれねぇよ」
いいやケニー。きっと誰よりも親だったぜ。

 

エリートの行く末

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個人的には、ケニーの部下になった中央憲兵たちが印象的でした。
憲兵団には成績上位者10名しかなれない。
まさにエリート中のエリート。
そして、そのエリート中のエリートが死んだ目をして
「全ては無意味です」と言う。
エリート中のエリートが、官僚になって汚職に手を染めたり、弁護士になって横領に手を染めたり。
オウム真理教の幹部には、東大出身者がかなりいた話を思い出します。
「皆何かに酔っ払ってねぇと、やってられなかったんだな…」
子供から大人になるにつれて、信じていたものが壊れて行くのを誰もが体験していると思います。
ヒッチやマルロに代表されるように。
世の中には正義も大義も理想もなくて、完成された非常で無機質なシステムだけがある。
1980年以降に生まれた人間にとって、それは顕著ですよね。
そして何もなすことなく死んでいく。
それもまた、残酷な真実なんですよね。
「世の中は、残酷なんだ」

ケニーがリヴァイに託した何か

ケニーはリヴァイに巨人になる薬を渡しました。
「コウカノキョジン」と書いてあるようにも読めます。
エレンがこれを使って硬化して、ベルトルト・フーパーによってあけられた穴をふさぐのでしょうか?
ニック司祭が死に、フリーダが死に、ロッドが死に、グリシャももういない。
思えば、壁や巨人の真実を知っている者は一人もいない状態になっているんですよね。
それを知る手がかりは、グリシャ(エレン)の家の地下室のみ。
そのためには、シガンシナ区にあいた穴をふさぎ、ウォールマリア内部を奪還する必要があります。
それが出来れば、人類の活動領域は広がり、様々な問題が解決するように思えますよね?

滅びの未来と希望

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「この世界はそう遠くない未来 必ず滅ぶ」
ウーリが死ぬ前に言った言葉がとても気になります。
「わずかな人類の黄昏」
ウーリは滅びるまでの期間をそう表現しました。
「黄昏」というと、「神々の黄昏」という言葉を思い出します。
かの「ワルキューレの騎行」で有名なリヒャルト・ワーグナーが作り上げた最高傑作「ニーベルゲンの指輪」

その最終章に、彼は「神々の黄昏」という名前をつけました(ワルキューレは第二部)。
ドイツ語で「Götterdämmerung」とスペリングするそうですが、元々はアイスランドの言葉をドイツ語に訳したものです。
原語は「Ragnarøkkr」
日本語で表記しますと、
ラグナロク

となります。
ラグナロクはゾロアスター教の審判の日(通称:最後の審判)やユダヤ教におけるハルマゲドンに比した終末思想の考え方とも言われ、人類や神々を含めた最終戦争のことを指すと言われます。
きっと、これから人類の存亡をかけた「ラグナロク」が始まるのでしょうね。
北欧神話によるラグナロクは、旧世界の滅びと新世界の誕生をあらわしているといいます。
旧世界はユミル(北欧神話の神)から生まれたと言われます。
ユミルの名前は長い間隠されていました。
「巨人」「ユミル」「黄昏」
進撃の巨人が北欧神話に影響を受けていることは確かですよね。
北欧神話によれば、旧世界は滅び、善良なる人々だけが生き残る世界が、ラグナロクによって誕生するそうです。
「私は楽園を築き上げたいのだ」
ウーリが目指した楽園とは、一体どのようなものなのでしょう?
「だが、ほろぼしあう他無かった我々を友人にしたものは一体何だ?」
人類の存亡をかけて、エレンたちはライナー達と闘うのでしょうか?
暴力によって、強い者が、勝った方が新しい世界を作る?
それとも、ケニーとウーリの関係が、迫害していた者達の頂点に立つ者と迫害されていた者の関係が、これから先の関係をも示唆しているのでしょうか?
エレン達とライナー達は紛れもなく友人達です。
でも、「滅ぼしあうしかない関係です」
69話の表題である「友人」とは、ケニーとウーリのことだけなのでしょうか?
今後の展開に期待です。

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