ミレニアム2 火と戯れる女上2 

 前作で一躍時の人となったミカエルは、新たな仕事に着手していた。
 「ミレニアム」の出版部門から、是非本を出したいというジャーナリスト、タグ・スヴェンソン。彼は独自の調査から、人身売買及び強制売春組織及び買春者の悪行を白日の下に曝したいと言う。
 自分と似たにおいを持つタグのことを、ミカエルはすぐに気に入る。タグの恋人ミアと共に、ミレニアム総力を挙げて特集を組むことにした。
 一方ビュルマン弁護士は、サランデルの前の後見人でであるパルムグレンの日記を読み、重大な発見をする。
 「なんということだ…この件が国家機密になっている理由が分かった。そして、この人もサランデルを恨んでるはずだ」
 ビュルマンはカフェで2mはあろうかという金髪の巨人に逢う。自分はある人物の代理で来たと言う。
 ビュルマンは静かに自分の計画を話始めた。
 
 

武器よさらば A FAREWELL TO ARMS アーネスト・ヘミングウェイ

51VQFWPHZNL 私が一番好きな小説の一つ。
後にノーベル文学賞を取るアーネスト・ヘミングウェイが、実に7年もの歳月をかけて生み出した傑作。
何年前に読んだのかは忘れたが、気が付いたら徹夜をしてしまい、しばらくは何もする気になれなかったのを今でもよく覚えている。
舞台は第一次世界大戦。アメリカ人のフレドリックは、イタリア北部戦線に身を投じていた(当時イタリアは同盟国を裏切り、協商側に寝返る。アメリカはルシタニア号事件(ドイツ軍がアメリカの民間船を爆撃)を受けて絶対中立(アメリカは当初中立)から協商側への協力体制へと移る。共に1915年5月の出来事)。そこで怪我を負ってしまい入院する。そこでキャサリンという名の、恋人を失ったイギリス人看護婦と恋仲になる。
ヘミングウェイ自体が、アメリカ赤十字の傷病搬送車要員として第一次世界大戦に参加している。その任務中に重傷を負ってしまい、入院先でアグネスというアメリカ人看護婦と恋に落ちる。ヘミングウェイ19歳の時である。
「文体革命」と呼ばれ、アメリカ文学界に大きな影響を与えたヘミングウェイであるが、「武器よさらば」はいい意味でアメリカっぽくない。
二次大戦以降のアメリカを、一言で表すならば「ヒーロー」であろう。
これは現在も変わっていない。
スーパーマン、キャプテンアメリカ、アルマゲドン、インデペンデンスデイ。
アメリカは世界の警察であり、絶対的なヒーローが世界を救ってきた。
「武器よさらば」は違う。フレドリックは世界を救わない。むしろ、誰も救わない。誰かを救おうとしてもことごとく失敗し、何度も殺されそうになる。
印象的な文章を引用したい。
「要するに、ぼくにとってはすべてが終わったのだ。僕はみんなの幸運を祈ってきた。いいやつもいれば、勇敢なやつも、平静なやつもいた。聡明なやつもいた。だれもが幸運を手にする資格をもっていた。が、いまやもう僕の出る幕ではなかった。僕はただひたすら、このろくでもない汽車がメストレに着いて、何か食べるものにありつき、考え事を辞められればいいと願った。とにかく、もう考えるのはごめんだった。~中略~とにかく腹が減った。~中略~しかし、彼ともう二度とあうことはあるまい。あの仲間たちのだれとも会うことはないだろう。ああいう暮らしは終わったのだ。~中略~今は何も考えられない。ただ食べたいだけだ。それ以外に何がある。食べて、飲んで、キャサリンと寝る。今夜にも実現するかもしれない。いや、それは無理だ。でも、あすの晩なら、可能性がある。~中略~日が暮れようとしている。僕は寝ころんだまま、どこを目指そうかと考えた。候補地はいくらでもあった。」
フレデリックがなんとか生き延びた後の文である。
村上春樹の、確か「羊をめぐる冒険」で、「武器よさらば」のことを、やたらと食事の描写が印象に残っている作品だと書いていた記憶がある。
食べることというのは、ある意味では未来への生存であり、希望なのだ。フレデリックは疲れ果てながらも、新たな生活、キャサリンとの生活に希望を見出す。
ヘミングウェイ自身の話。彼はアメリカに帰国したのち、アグネスから手紙を受け取る。
「あなたが好きだという気持ちにはまだ変わりありません。でも、それは恋人としての感情というより、母親の感情に近いと思う。~中略~わたし、近々結婚しようと思っているの。もしあなたがすべてを冷静に考え抜いてくれれば、私をきっと許してくれるでしょうし、あなたはあなたで素晴らしい人生をきりひらき、あなたの真価を世界に示してくれるにちがいないわ。そう、心から望み、また祈っています」
戦争の傷以上に、この手紙はヘミングウェイの心を傷つけた。その様子は短編「ごく短い物語」にくわしい。
フレドリックは無事にキャサリンと再会する。スイスへ亡命し、やがて子供までできる。
戦争の不条理を乗り越え、愛に満ちた生活を送る。
ハッピーエンドの予感、はしなかった。バッドエンドの予感。胸のざわつきが収まらない。
「ロストジェネレーション」
この言葉のもとは、ヘミングウェイやフィッツジェラルドなどにつけられた名前である。
そのことを、思い出しながら読み進めた。

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ラスト数行を、引用したいと思う。

「今はお入りにならないで」看護師の一人が言う。
「いや、はいらせてもらうよ」
「まだ、いけません」
「あんたのほうこそ出て行ってくれ」僕は言った。「もう一人も」
しかし、彼女たちを追い出し、ドアを閉めて、ライトを消しても、何の役にも立たなかった。彫像に向かって別れを告げるようなものだった。しばらくして廊下に出ると、僕は病院を後にし、雨の中を歩いてホテルまで戻った。

全てを読み終わった後、私は数時間動けなかった。




ミレニアム2  火と戯れる女 上 1

 ミレニアム1 ドラゴンタトゥーの女はとても面白かった、という表現ではぬるい程面白かった。
 通常、1が面白いと2は面白くなかったりする。
 例外も勿論ある。
 スターウォーズにエイリアン、ターミネーター(後者二つはジェームズ・キャメロン監督)
 だから驚くこともなかったのだが、とにかく驚いた。
 ミレニアム2が、想像以上に面白かったからだ。
 1は幾重にも貼られた謎と、歴史を背景とし、社会問題を鋭くついたミステリーだった。傑作だった。キャラクターもよかった。事件の真相も面白かった。
 2はさらにその上を行った。
 もしもこれから「ミレニアム」を読む方がいたら、注意しなければならない。それは、1から読まねばならないということだ。
 2は1のネタバレをさらりとしているのだ。
 それゆえ、2から読んでも内容がわかるようになっている。が、絶対に1から読むべきだ。
 さて、物語が始まった頃、リスベット・サランデルはカリブ海の島国グレナダにいた。かつてパパブッシュの時にアメリカ軍が侵攻した国である。
 リスベットはそこで、数学書を読んだり、地元の青年と遊んでいたりする。小さな事件などもあるのだが、基本的にはバカンスを楽しんでいる。
 その頃、サランデルの後見人である「サディストの豚野郎」ことビュルマン弁護士は、サランデルへの逆恨みから復讐を企てることにする。
 が、弱みを握られている為なかなか行動に出られない。彼女への復讐に取りつかれた彼は、後見人の立場を利用しながら、兎にも角にもサランデルについて調べまくる。
 可能な限りすべての資料を取り寄せた。サランデルにはばれないように細心の注意を払いながら。
 その過程でビュルマンはあることに気づく。
 サランデルに関して、ある時期の記録がまったくないのだ。
 人が生きていくうえで、何の記録を残さないことなど不可能だ。
 ビュルマンは必死で隠されたサランデルの過去を追い、ついにその資料を発見する。
 が、なぜか彼女に関する資料は、国家機密になっていた。
 精神病院に入れられ、無能力者である彼女に関することがなぜ?
 ビュルマンは更に調査を続ける。
 続く。
 

川は静かに流れ ジョン・ハート

 いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのジョン・ハートの、アメリカ探偵作家クラブ賞〈通称エドガー賞)最優秀長編賞受賞作。
 はっきり言って賛否両論だと思う。
 私はこの本を読んだ後2日間はやきもきしっぱなしだった。
 救いがない話である。
 好きか嫌いかと言われると、好きな部類ではある。
 それでも、ある登場上人物がクソすぎる。
 基本的に自分のことしか考えていない登場人物達。
 そこに巻き起こされる悲劇の数々。
 ある意味では底の浅い小説であると思う。
 それでも恐ろしい程に惹きこまれていく。なんとも言えない感覚であった。
 出来の悪い「武器よさらば」だと思えば悪くない。
 でもそこまで失いきれてない。
 色々な意味ですごく惜しかった。
 もう少しで傑作になりえたのに。
 そんな感想を抱く。
 色々書いたけど、値段分の価値は絶対にある。
 何も印象に残らない本が多い中で、この小説はいつまでも心の中に残っていると思う。

B級以下のお勧め妖怪2 妖怪ウォッチ2 対戦

 前回紹介漏れが多々あったので、追記します。。
 まずはブリー隊長
 この人(妖怪)を忘れてはいかんね。。
 ビリーズ・ブートキャンプをもろにパクったブリーズブートキャンプの発案者。エンディングに出ずっぱりなど美味しい所を持っていく。
 そもそものスキルが両隣の攻撃を少しあげるものなのに、イサマシ陣を発動させればさらにアップし、取りつきで全ステータスあげてしまう驚異の性能。
 ドンちゃん 
 スキル「どんどんフィールド」で敵も味方もステータスアップ!!
 回復もできて専用の装備まである。
 江戸っ子パンダ
 スキルが隠密。ダブルブロッカーに壺ガード魂をもたせる時のおとも。
 みかんにゃん キウイにゃん
 倒されると仲間の妖気を上げる。必殺技パーティのお伴。
 しどろもどろ 
 必殺技無効。強力な必殺技。取りつき強力。
 メゾン・ドワスレ
 敵味方がガードしなくなる。故にこの妖怪はすぐにやられる。
 
 雨女 晴れ男
 パーティ紹介参照。ノヅチのお伴。反則気味に強い…
 
 ちなみに、B級以下で装備が二つできる妖怪
 イサマシ族
 ・寝ブタ
 ・やきもち
 ・ちからもち
 ・さきがけのすけ
 フシギ族
 ・ばか頭巾
 ・かぜかも
 ・ずるずる鶴
 ・のっぺらぼう
 ・アペリカン
 ゴーケツ族
 ・あせっか鬼
 ・ドキ土器
 プリチー族
 ・びきゃく
 ・ひとつめ小僧
 ブキミー族
 ・みちび鬼
 ・ぎしんあん鬼
 ・ガ鬼
 ウスラカゲ族
 ・こおりんぼう
 ・とほほぎす
 にょろろん族
 ・ホリュウ
 

B級以下のお勧め妖怪 妖怪ウォッチ2 対戦

 S級やA級は2体までだけど、B級以下はいくらでも使える。
 よって、対戦で勝つにはB級以下の妖怪を上手に使う必要があるのだ。
 B級以下には、5つの役割があると思う。
 ・回復型
 ・必殺技型
 ・壁型
 ・攻撃型
 ・サポート型
 回復型妖怪 
 壁役やメイン妖怪を回復する妖怪。バランス型パーティやダブルブロッカーパーティにいることが多い
 ババァーン キズナース ズキュキュン太 等が挙げられる。
 取りつきが優秀(守りダウン)で、左右の妖怪も回復できるババァーンや、回復した妖怪のおはらいが出来ることもあるキズナースがお勧め。ズキュキュン太だと、スキルが腐ってしまってもったいないのけど、この辺りは好みの問題だと思う。。回復の効果は低いが、ゴーケツ陣を貼れるプライ丼なども使い勝手がよいと思う。
 
必殺技型 
 強力な必殺技で場を制圧する妖怪。
 代表妖怪はホリュウ。
 必殺技の「とりあえずブレス」は威力230! B級は勿論、下手なS級より強い必殺技。
 二回に一回しか行動できないが、必殺技専門妖怪だと思えば気にならない。
 しかも装備枠が二つ。影オロチの魂を持って妖気をブーストさせるもよし、えんらえんらの魂で隣の妖気をブーストするもよし。とにかく強い妖怪だと思う。
 他には、威力はないがとりつきが強力なボー坊とやめたい師もここに入ると思う。両者ともスキルが優秀。わるにゃんもここに入れてよいと思う。
 壁役
ダブルブロッカーが強すぎるのであまり出番はない。あえていうなら「土俵際」のスキルをもつさくらのじまや、火と氷に強いギンカク、物理技を軽減できるのぼせとんまんや耐久の高いケマモンなども、相手によっては活躍できる。でも、みんなまとめてイサマシ族にはやられる。とげニャンもスキルは強い(1.5倍返し)が、あっさりやられてしまう印象がある。
 攻撃型 
 ミツマタノヅチ一択!!
 強すぎて困るぐらい強い。説明不要。
 基本的に、ノヅチを除けばこの枠の採用はあまりない。通常の攻撃に関して言えば、B級以下の妖怪はA級、S級の妖怪には歯が立たないのだ。
サポート型
 ほとんどのB級以下妖怪はここにあたる。スキルやとりつきでS級やA級のサポートをするのがただしい使い方であろう。
 その中で何体か強いの紹介します。
 ・ひとまか仙人
 ・ヨミテング
 ・装備枠が二つの妖怪
 ・雪女
 ・認MEN
 ・さかさっ傘
 ・つらがわり
 ・にくくい男
 エースを実質二回攻撃にする「ひとまか仙人」はやはり別格であろう。ノヅチと並んで採用数の多い妖怪。
 個人的にはヨミテングが好きで、妖怪達人までは使っていた。ダブルブロッカーの弱点をつける嵐の術、高い妖力、回復の効果を下げられるスキルが優秀。壁も回復されなければいつか落ちる。
 装備枠が二つある妖怪は無条件に強い。
 認MEN対策のあせっか鬼かぜかもトホホギスも持ち物で能力を上げれば信じられない火力を出す。ブシニャンが一撃でやられた時は改造かと思った。
 中でも、E級ではあるが、ばか頭巾の性能は壊れだ。取りつくで妖力が超アップ! かぜかもの妖力を極限まであげれば、ダブルブロッカーさえ壊せる!! C級以下しばりなどを行う時には必須だ。
 イサマシ族であるさきがけのすけはよく見る。入手難易度は高いが、それだけの価値はあるようだ。ぶしにゃんの攻撃アップに加え妖力ブースト。かなり強い。
 雪女
 武士ニャンの弱点は氷である。その氷を高威力で打てるのは強い。
 認MEN
 相手のウォッチを回転させなくするのは強力。実は回復もでき、必殺技も強力。使い方によっては場を制することが出来る。ただし脆いので注意。あせっか鬼がいたら終わる。
 さかさっ傘
 前衛の素早さを上げる。
 これはとんでもなく強い効果である。
 相手のブシニャンばかり行動する。おかしいよ! と思ったらこいつがいた。
 素早さが高い=行動回数が多い+命中率が高い+回避率が高い。
 いかにこの妖怪が強力かわかる。
 つらがわり
 かつてひとまか閃光パーティに対する数少ない対抗策として注目された。
 順番を変える能力は強い。陣が発動できなかったり、サポート目的の魂も役立たずになる可能性もある。
 にくくい男
  自分がノヅチもダブルブロッカーも使わないのなら、今や必須と言えるかも知れない。
  直接攻撃に誘導するスキルは優秀で、攻撃大アップのとりつきも強い。
  お勧め
 ここには書かなかったけれども、オオツノノカミやヤマトとのコンボが狙えるしわくちゃんなんかも強い。
 
 

少年ジャンプ

 来週は月曜日が祝日なので、今日発売でござった。
 読んでみて驚愕。
 ワンピースがねぇ。
 ハンターもねぇ、ワンピースもねぇ。
 NARUTOがもうすぐ終わるらしい。
 始まったのが私が高校生の時だったから、ずいぶん長く続いたなぁ。
 「やはり天才…」などの名言で知られるナルトも終わり、銀魂も何やら終わりそうだよなぁ。
 最近は両方とも面白くなってきたけど、やっぱり限界なんだろうなぁと思う。
 週刊で漫画を連載するって、考えただけでも凄まじいことだ。
 毎号毎号話を考えなければいけないし、絵も描かなければならない。
 漫画家が皆早死になのもわかるような気がする。
 それにしても銀魂、ようやく松陽先生が出てきたよ。
 ずいぶん待たされた気がするなぁ。
 これからの展開は少し楽しみだ。

不登校の進路先

 一昔前は、一度不登校になってしまったら人生終了、という風潮があった。現在もこのように考える親御さんは少なくない。
 しかし、良くも悪くも不登校児童を取り巻く環境はよくなってきている。
 現在、中学校三年生時点で不登校だった生徒の進学率は85%である。
 不登校の生徒の進路先にはどのようなものがあるのか?
 ・通信制高校
 ・定時制高校
 ・通信サポート高
 ・私立高校
 ・公立高校
 ・専門学校
 などがある。
 残念ながら多くの高校は不登校を受け入れない。
 公立高校は特にその傾向が強く、田舎になればなるほど偏見に満ちているきらいがある。
 首都圏で言うと、都立や神奈川には比較的受け入れる高校があるが、千葉や埼玉は厳しい。
 もっとも、県全域での定時制のみの高校や三部制の高校が設置されるなど、専門の教育施設は整備されつつある。
 一昔前は、不登校経験者の高校中退率はとても高かった。
 中退率60%以上。
 実に厳しい現実だったが、現在では進路先の大幅な整備があったためか、中退率は14%となっている。
 実際私が担当した生徒の中にも早稲田や慶応などのなんか私立に合格した者もいる。
 長い人生、一度も躓かない人間などいないと思う。
 重要なのは、躓いた後いかに立ち上がるかなのだ。
 そのためには、躓くことに関してもっと寛容である社会を作っていかなければならないのであろう。
 更に詳しい情報をまとめました。ご参考にしていただければ幸いです。
 不登校でお悩みの方へ

アンドロイドは電気羊の夢をみるのか フィリップ・K・ディック

71mHbvWceBL 映画「ブレードランナー」の原作、という煽りが気に入らない。
一般的には映画の方が有名かもしれない。
ハリソン・フォード主演のこの映画は、名画ランキング100、なんていう企画があると必ず入る。
映画だけを見ればそうなのかも知れない。
しかし個人的にこの映画は好きではない。
原作をかなり改悪しているからだ。
この映画に限った話ではないが、原作付の映画やドラマは改悪が目立つ。
私はこの本が好きである。今まで読んだ本の中でトップ10に入るかどうかぐらい好きである。
ページを繰る手が止められず朝になっていた。実際の話しである。
話の舞台は近未来。第三次世界大戦で荒廃してしまった世界を描く。
多くの生命体が失われてしまった地球。
生き残った人類にとっての夢は、本物の動物を飼うこと。
主人公のエリックは電気羊しか飼っていない。本物の動物は貴重で高いのだ。
 人間と他の生物を分けるのは、他者への共感を持つか否かである。
この小説の根底に流れているのは、人間とは何か? 人間にとって重要なことは何か? ということである。
ロボットやアンドロイドに対する認識は、日本人と海外で大きく異なると思う。
日本におけるロボットは、鉄腕アトムであり、ドラエモンである。すなわち、友達であり、自らを犠牲にしたとしても我々人類を助けてくれる存在なのだ。
向こうでは違う。ゲーテの「ファウスト」に出てくるブラッドベリのように、ホムンクルス(人造人間)は邪悪な存在なのである。
神のみが生命体を作れる。
キリスト教感が強く表れていると思う。
この本のアンドロイドは徹底的に悪として描かれる。
日本人の私にはアンドロイドが可哀そうに思えてくるのだが、やはり邪悪な存在なのだ。
映画版ではアンドロイドは人間に近い存在として描かれる。
原作では、見かけは近いが、中身は違う。他者への慈しみや愛を持てないのである。
映画では中身も人間に近い。
人間という存在への浮き彫りがまるで違うと思う。作品の核を壊してしまっているのだ。
まるで映画批判になってしまったが、それはこの作品を愛するが故である。
命とは何か、人間とは何か。

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

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是非この本を読んでほしい。