2017年始めの進撃の巨人
実は1月7日に発売されていたのですね…
目次
???で始まり???で終わった どうしてクルーガーの口からミカサやアルミンの名前が出てくるのか?
最初から最後まで頭に「?」マークが浮かびっぱなしの話でした。
もう冒頭からよく分からなくて、前回とのつながりが皆無なのは珍しいことではないのですが、エレンはどうやら自分でも意識せずに「進撃の巨人」ってやっていたみたいですね。
小さい子が「仮面ライダー!」ってポーズをつけるようなものでしょうか。
ただ、小さい子と違ってエレンには何かをやっていた記憶はないようですね。
無意識のうちにグリシャもしくはクルーガーの記憶がフラッシュバックしていたということでしょうか?
そのことも意味深ですが、ラストの場面でクルーガーの口から
「ミカサやアルミン みんなを救いたいなら使命を全うしろ」
という言葉が出てきたのは過去最高に「????」でした。
どうしてクルーガーの口から出てくるのか?
クルーガー曰く、「さぁ、わからない。誰の記憶だろう?」
本当に誰の記憶なんでしょうか?
グリシャがエレンに自分を食わせる際、
「ミカサやアルミンみんなを助けたければお前はこの力を支配しなければならない」
と言っています。
でも、クルーガーの中にその記憶があるはずがないんですよね。
じゃあ一体誰の記憶なのか?
これが全く分かりません。
もし合理的な解釈を出すのなら、この「誰」はグリシャかエレンの記憶でしょう。
あるいは過去の進撃の巨人継承者にミカサやアルミンという仲間がいた可能性もありますが、それよりもエレンかグリシャの記憶だと解釈した方がよさそうです。
「壁の中で人を愛せ それが出来なければ繰り返すだけだ 同じ歴史を 同じ過ちを 何度も」
この直前のセリフから察するに、何度も同じことを繰り返しているようです。
第一話から言われていた「ループ説」は当たっていたのかも知れません。
果たしてフリッツ家の血が座標発動の鍵なのだろうか?
エレンの中に眠る座標が発動し、巨人を操ることができたのはダイナに流れるフリッツの血に触れたからだと思っていました。
でも、なぜか今月の描写を見てそうじゃないかも知れないと感じました。
もしフリッツの血をエレンのいうように「摂取」すれば座標を発動できるなら、エレンはグリシャを通してフリーダの血を既に「摂取」しているからです。
あるいはエレンでなくてもグリシャはフリーダを「摂取」しています。
でも、グリシャもエレンも「あの一瞬」以外巨人を操った描写がありません。
何より、座標の発動にフリッツ家の血が必要なら、グリシャがフリッツ家を根絶やしにしたのはおかしな話です。
グリシャの目的は初代王の力の奪取。
もちろん、グリシャが座標の発動条件を知らなかった可能性もあります。
あるいはエレンはフリッツ家の生き残りであるヒストリア、もしくは兄でもあるジークを取り込むことで巨人を操ることができるかも知れません。
でも、「あの一瞬」についてはもう一つの見方があります。
ミカサの存在です。
今月のクルーガーの中にあったセリフ「ミカサやアルミン…」「壁の中で人を愛せ」という部分を考えると、むしろそちらの方が発動条件として納得できるような気がします。
マトリックスという映画じゃないですが、座標の取得者が心の底から愛を示した時にのみ座標は発動される、なんて話もありそうです。
始祖の力を継いだフリーダやウーリがやたら「愛」について説いていたのも関係があるかも知れません。
とはいえ、フリッツ王家の末裔ジークが巨人を操っていたのも事実なので、このあたりはよく分かりませんね。
でも、エレンはエレンがヒストリアを摂取すればと考えていましたが、ヒストリアがエレンを摂取するという考え方もあるんですよね…
敵は世界そのもの
ユミルの言った「せー」というのは、やはり世界のことでした。
壁の周りにいる巨人だけではなく、マーレ人および海の向こうにいる巨人化可能なエルディア人、そして壁内より数段階発展した科学文明。
グリシャのいた20年前に既に飛行機の開発が行われていた節があるので、下手をすると原子爆弾級の兵器開発まで進んでいる可能性さえあります。
しかも、マーレ側は多数の無垢の巨人を生み出すことができる。
戦力差で言えば、ピサロの率いるスペイン人と当時の南米人ほどの戦力差があるとみていいでしょう。
戦争にさえならない惨殺が行われるのは確かです。
もしも始祖の巨人の力を使えなければ。
始祖の巨人との不戦の契り
今月号で2番目に「??」だったのはこのあたりです。
初代王は始祖の巨人と不戦の契りを交わした。
このあたりが完全に意味不明ですよね。
この言い方だと始祖の巨人と初代王は別々に分離していることになります。
例えばエレンが「我は進撃の巨人と不戦の契りを交わした」とか言っていたら変ですよね。
「始祖の巨人」には独立した意思がある。
その意思をもって初代王と契約をし、その子孫はそれに縛られる。
壁の王は民から記憶を奪い
クルーガーはなぜ、初代王が壁内人類の記憶を奪ったことを知っているのでしょうか?
ジークも「レイス王から世界の記憶を奪われたのは悲劇だ」というセリフを残しています。
「フリッツの名は名乗っていないだろうが」
という部分も、推測にしては飛躍しています。
クルーガーはある程度壁内の情報を手に入れることができたと考えた方がしっくりきますね。
ユミルの手紙はキーポイントにはならないのだろうか?
ユミルの手紙は、グリシャの手記と並ぶ重要なポイントだと期待していたのですが、今のところは重大な情報はありませんでした。
もちろん、ライナーの検閲が行われているので直接的な表現ではなく、ヒストリアにだけわかる何かをメッセージに残している可能性はあります。
特に結びの文章である「まだお前と結婚できていないことだ」というのは違和感があります。
「これから死ぬ」と言っている人間が「まだ~いない」という表現を使う。
気にしすぎかもしれませんが、何か違和感の残る書き方です。
後、ユミルに名前を付けた人はイルゼを食べた巨人ですね。多分。
「ニシン」という字を読めたのはかつて壁外から来たことを示していた。
でも、ライナーはそれを読めないと言った。
本当に読めなかったのか?
それともユミルにかまをかけていたのか?
個人的には本当に読めなかったのではないかと思っています。
壁内もマーレも同じ文字を使っている。
グリシャは壁内文字の読み書きができますし、ライナーやアニ、ベルトルトもそうでした。
ライナー達が特殊な教育を受けていたとしても、グリシャはそのような訓練は行っていないので、壁内に来る前から壁内文字を読み書きすることができたと考えるのが自然でしょう。
ライナーがかまをかけたとしても、同じ文字を利用している以上読めないというかまのかけ方はしないような気がします。
もちろん、壁内の文字が表音文字ではなく漢字のような表意文字だったとしたら話は別なんですが。
ただ、ウドガルド城の缶詰はジークが持ち込んだものと考えられるため、ライナーがとっさに海の存在を知らない壁内に合わせて「ニシン」の存在は知らないという意味で咄嗟に「読めない」ということを言ったのかも知れません。
なぜライナー達はユミルをそのままにしていったのか?
知性巨人は9体しかいない。
文明の発達があるとはいえ貴重な戦力のはずですが、なぜマルセルを食べたユミルをそのまま放置したのでしょうか?
これから壁内侵攻という大きな目標があり、アニが既に巨人を集めていたという事情があるのかも知れませんが、この辺りは大きな違和感として残ります。
遠くで立ち上る火の煙は壁内侵攻を表していると思うので、やはり急いでいたのかも知れません。
この部分もやはりよく分かりません。
総合すると全く分からない回でした
「伏線が貼られた」というよりも、「全く訳がわからなかった」という回でした。
前回までが様々な伏線の回収であったのに対し、今回は謎の提示と言ったところでしょうか。
エルヴィンも兵士のほとんども失ってしまった調査兵団。
その最高戦力であるエレンとミカサが起こした反逆行為。
未だ残るジークとライナー
未知なるマーレの脅威
断絶された記憶
この物語は一体、どこへ進んでいくのでしょうか?