プロのアドバイザーが本音で語る!応募者と雇用主の考え方の違い

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転職活動においては、求職する者と求職を出す者の二者がいます。

「どうして不採用が続くのだろう?」

「どうして希望する人員が集まらないのだろう?」

両者の想いには大きな開きがある現状です。

その辺りの溝をどうやって埋めていくのか?

再び転職アドバイザーのGさんに記事を書いていただきました。

雇用主はなぜ人を雇うのか?

そのことを理解するために事業運営のポイントを知っておくと有利になります。

このポイントは三つしかありません。

一つ目は売り上げを増やすこと。

二つ目は事業運営コストを下げること。

三つ目は事業存続のためのリスクヘッジ。

要するに雇用主からすると採用とは、これらのどれかに影響を及ぼすために行っている「人の仕入れ」なのです。人間以外が同じ機能を果たしてくれるならこれに尽きるものはありませんし、同じ機能を安く仕入れられるならそれに越したことはありません。感情を持っており、法律に守られた人権を持つ人間の扱いは機械と比べると厄介ですから。

 

さて、そんな人材をざっくり4つにカテゴライズすると、

 

①売り上げに直接かかわる「直接部門」

②企業としての管理機能を担う「管理部門」

③生産設備の一部になる「生産部門」

④いつ飯のタネになるかわからない「研究開発部門」

に分かれます。

 

それぞれ事業運営に対してどのように関連しているのか見ていきましょう

 

①直接部門のもっとも最たるものは営業職、売ってナンボの人たちです。販売員や飲食店の店長などのマネジメント職もこれに当たりますし、eコマースでいえばプロモーション担当やイベントなどの企画担当、グロースハッカーなどもここに当たります。この仕事の方々は非常に重要です。なんせ売り上げを左右するプロフィットセンターなのですから。

 

②管理部門はコストセンターですが、ここには実は重要な役割があります。それは、企業の運営リスクを最小化することとコスト削減です。

経理=人事<法務の順でこのリスク低減に対しては大きな役割を担うことになります。リスクの種類には詐欺や取引先の倒産による未回収金の発生、労基署による改善指導や訴訟などがあります。またコスト削減に対しては全社を俯瞰してのコスト削減、たとえば工場では蛍光灯のON、OFFを切り替えずにつけっぱなしにしておくことが多いのですが、これはONにしたときにかかる電力が非常に大きいことと、オンオフの切り替えによる蛍光灯寿命の短命化が挙げられます。そしてなにより工場においては蛍光灯の本数が莫大なことからこの短命化が非常に大きくコストに影響していたのです。これはそれぞれの現場ではなかなかなわからないことで、たまたま消灯の習慣がなかった工場の蛍光灯切り替えサイクルが長いことがわかって判明した事実です。いまはLEDになっているところが多いのでこんなことは関係ないのかも知れませんが、全体を俯瞰するとはこういう事業場単位の差異を見ていくことでもあります。作業の効率化は直接部門でもできますが、リスク管理や事故対応などは管理部門でコントロールしていくことになります。

 

③生産部門は単純です。彼らは設備です。機械でできないことをやってくれる便利な設備です。機械の汎用度や精密さが上がると淘汰されていく存在です。いかに回転効率がいいかどうかということが問われますし、必要な時だけいてくれればいいというのが正直なところです。機械は購入すれば動かせませんが、人は必要な時間だけ出し入れできる余地があるので、ブラックバイトやデスマーチのように非人道的な扱いを受けたりするのもうなづける話ですね。

 

④研究開発部門は特殊です。いわゆるシードづくりなのでいつ目が出るかはっきりしたことは言えません。特に研究はそうです。専門的な知識が必要なうえいつどんなものが出てくるかわからない研究は企業の中で行われるよりも大学や研究機関で行われることが多いですね。一方開発は研究によって生み出されたシードをいかにして製品化するか?ということがミッションなので技術革新が起こるとついてこれない人は役立たずになります。いずれにせよ中長期的に売り上げを増やすための役割を担う部署なので、ある程度余力のある会社でなければ持てないことがお分かりいただけるかと思います。

 

求職者の理由

 

一方求職者側は現状に何らかの不満を持っているからこそ転職を考えることになりますが、理由自体は人によって様々です。

平成25年雇用動向調査の転職入職者が前職を辞めた理由によると以下のようになっています。

 

男性 1位 2位 3位
20-24歳 18.6% 労働時間などの労働条件が悪い 12.4% 収入が少ない 10.4% 職場の人間関係
25-29歳 14.5% 労働時間などの労働条件が悪い 12.3% 会社の将来が不安 10.7% 仕事の内容に興味持てず
30-34歳 12.3% 会社の将来が不安 12% 収入が少ない 9.8% 職場の人間関係
35-39歳 13.7% 会社の将来が不安 12.2% 収入が少ない 8.9% 労働時間などの労働条件が悪い

 

女性 1位 2位 3位
20-24歳 21.6% 労働時間などの労働条件が悪い 15.3% 職場の人間関係 9.4% 仕事の内容に興味持てず
25-29歳 19.9% 労働時間などの労働条件が悪い 10.8% 結婚 8.4% 職場の人間関係
30-34歳 11.4% 職場の人間関係 11.1% 定年・契約期間の満了 10.6% 労働時間などの労働条件が悪い
35-39歳 15.6% 定年・契約期間の満了 12.7% 労働時間などの労働条件が悪い 9.8% 収入が少ない

 

若年層ほど労働時間を挙げることが多いのは、短大や大学の学卒者が新卒一括採用でうっかり入ってしまった会社が激務(ブラック)で早々に辞めてしまったり、仕事に対する具体的なイメージがないまま入社してしまった結果と考えられます。女性の場合結婚退職とその後派遣社員などとして働き、雇止めになっているケースが多そうですね。

また、年齢が上がるにつれて「会社の将来が不安」という数値が大きくなっていることからも、若年層はまだまだ経営的視点を持てていなかったが、働くにつれて社会情勢など広い視野を持てるようになり、自社の状況を客観的に見れるようになって不安になることが多いようです。

大手ナビサイトなどではひとくくりに「人間関係」が一番の退職理由などと声高に言われていますが実際には年代によって直面している問題が違うことが見えてきます。

いずれにせよ、退職に至った理由を解消するために転職するのですから、退職理由はそのまま志望動機となってしまうことが多く、そのまま言ってしまっては雇用主が考える「必要とする理由」と噛み合わなくなるのは自明の理ということがお分かりいただけるかと思います。

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