介護資格と仕事内容の違いについてのまとめ!

 

2030年(平成42年)には日本の人口の1/3が高齢者になると言われています。
今後、日本にとって必要不可欠な職種である介護、その介護資格と仕事内容の違いについてお伝えします。
これから介護の仕事を探してみようかなと考えている方や他業種から介護への転職を考えている方、すでに介護を仕事にされている方のステップアップの参考になさってください。

介護資格と仕事内容の2つの違いとは

まず
介護の仕事内容は大きく2つに分けられます。
①直接的な介護業務と②間接的な相談業務です。

①直接的な介護とは、実際に利用者の身体に直接触れて生活の支援をしたり、利用者ができないこと(買い物等)を代わりに支援する介護です。利用者ができなくなったことや難しいことを利用者の生活の場で直接に関わって支援します。
具体的には介護職員初任者研修・介護職員実務者研修・介護福祉士は直接的な介護業務を担う資格です。
②もう一つは間接的な相談業務です。ケアマネージャーは相談業務の担い手です。
利用者の悩み・不満・希望をアセスメント(事前評価)を実施し、傾聴しながら介護プランの作成・実行・改善を行う仕事です。直接に身体的な介護するというよりも相談し話しながら利用者の希望を聞き取り、社会資源の利用方法や制度の説明を行い、その人にあった適切な提案を行い支援する方法です。利用者の訴えや希望をアセスメント(事前評価)し、必要な介護サービスを調整・手配して計画を立てる仕事。介護サービスの全体像を把握しながら方向性をまとめる役割です。そしてその計画が順調に進んでいるかどうかをモニタリングしてチェックするのもケアマネージャー業務の大きな役割です。国家資格である社会福祉士も相談業務を行う職種です。

【まとめ】

直接的介護業務→介護福祉士・介護職員初任者研修・介護職員実務者研修

間接的相談業務→介護支援専門員(ケアマネージャー)・社会福祉士

利用者の生活の場に直接関わるのが直接的介護業務、
プランや提案を提示し介護の方向性の支援をするのが間接的相談業務です。
直接的介護業務と間接的相談業務は同じ介護業務ですが、
仕事の内容が全く異なりますので自分にあった適正を考えることが必要になってきます。
直接的介護業務→間接的相談業務と業務内容が変化すると給与がアップすることもあるので、このようにキャリアをステップアップする方法もあります。

では
具体的な資格である介護福祉士と介護支援専門員(ケアマネージャー)の違いについて見ていきましょう。

介護福祉士の仕事内容と資格

介護福祉士【国家資格】

|仕事内容|
疾病や加齢によるADL低下のため日常生活を自分一人だけでは送ることが困難になった高齢者や障がい者に身体介護・生活援助・相談援助を行います。利用者がスムーズに生活できるように衣食住の支援をします。具体的には食事の用意(買物・調理) 入浴介助 排泄介助(トイレ介助・おむつ交換) 移動介助(買い物同行・病院付き添い・外出付き添い)食事介助を行います。生活で困っていることに対してアドバイスをするのが相談援助です。

——————————————————————————————————————————–
ADL(英: activities of daily living)とは日常生活動作のことです。食事・更衣・移動・排泄・整容・入浴など生活を営む上で不可欠な基本的動作を指す。)
——————————————————————————————————————————–
介護の目的は自立支援ですので、利用者のことを何でも支援すればよいのではありません。出来るだけ自立して生活が続けられるように支援するのが介護福祉士の仕事です。利用者が能力的にできることはご自身でやってもらわないといけません。というのも出来ることを本人の「面倒だから」「楽だから」と言う理由で、手伝ってしまうと徐々に自分でできることが減っていきます。特に男性の方は定年後、仕事がなくなると急激に社会との繋がりがなくなり閉じこもりがちになりますので注意が必要です。自分でできることが減少するということは介護する側の介護量も増えるということです。最終的にどうなるかというとADLが低下し利用者自身は自尊心(自信)を失います。自尊心を失うと生きる気力が減少し、抑うつ傾向に至ります。抑うつ傾向が続くと生きる気力が減少いていくのです。
「動かない→抑うつ傾向になる→さらに動かない→さらに抑うつ傾向が強まる」と負のスパイラルに落ちていきます。こうなってしまうとADLとQOLがさらに急激に低下していきます。この低下が意味することは死に近づくということです。

——————————————————————————————————————————–
QOL・クオリティ・オブ・ライフ(英: quality of life)とは、自分らしい生活を送り人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念。
——————————————————————————————————————————–
このADLとQOLを低下をさせないようにするのが介護福祉士の仕事です。
ですので介護福祉士の仕事の考え方の軸は自立支援です。利用者がやってもらいたいことを支援するのではなく、利用者にとって自立するために必要なことを支援することが一番の要です。介護福祉士は家政婦ではありません。ただのお手伝いさんではなく、利用者の尊厳(自立)を守るために仕事をしているのです。この自覚の有無で利用者の残りの生活の質(QOL)が決定されるといっても過言ではありません。
また、利用者の状態変化に応じて介護職はもちろん、医療職などの他職種と連携が求められるため、介護の専門的な知識と技術、さらにコミュニケーション能力が求められます。介護資格としては唯一の国家資格ですので国からの信頼が高い資格と言えます。

|仕事場|
介護福祉士は特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホーム、訪問介護など介護系の職場だけでなく、障害者施設にも勤務できるので幅広い職場に就職できます。介護業界は慢性的な人手不足なので日本全国で就・転職先に困ることはありません。

|資格取得方法|
1.実務経験ルート
3年以上の実務経験および実務者研修を修了すると筆記試験(実務試験免除)を受験することができる。
2.福祉系高校ルート
福祉系高校にて定められた科目・単位を取得し卒業後に筆記試験(実務試験免除)を受験することができる。
3.養成施設ルート
指定された養成施設等を卒業することにより資格を取得できる。。

【注意】平成34年度以降に養成施設を卒業する方からは国家試験に合格しなければ介護福祉士になることはできません。)
取得費用は養成施設ルートが一番費用が高く、福祉系高校ルート→実務経験ルートの順に費用が低くなります。
実務経験ルートは働きながら収入を確保しつつ経験もつめるので多くの方がこの方法で資格を取得しています。

介護支援専門員(ケアマネージャー)の仕事内容と資格

介護支援専門員【公的資格】

|仕事内容|
正式にはケアマネージャーは介護支援専門員と定義されています。介護保険法に基づき、要支援・要介護の認定者およびその家族からの相談を受け、介護サービスの給付計画(ケアプラン)を作成し、他の介護サービス事業者との連絡・調整等をいます。また、疾病・加齢の進行によって介護度が変化しますのでその都度アセスメント(事前評価)を行い、自立支援を念頭に置きながら、現在の介護度に最適なプランを調整することがケアマネの大きな役割です。
利用者の言いなりになって単に介護サービスを追加・調整するのではなく、利用者のADLの変化に合わせて、希望を尊重しつつも最適なプランを提案することが「できるケアマネ」の仕事です。公的なフォーマルサービス(介護保険制度)だけでなく、インフォーマルサービス(介護保険などの制度を使わないサービス)も組み合わせて経済的にも負担のないようにプランを組み立てるスキルが求められるので、介護業務の経験が十分に発揮できる仕事です。
在宅では自宅への月一回の訪問が義務付けられているので最低限月一回は利用者の自宅へ訪問します。
ケアマネの仕事の一連の流れは、「契約→アセスメント→プラン作成→モニタリング→支援終了(逝去や施設入所等」です。
実際の毎月の業務では、この流れの部分の「アセスメント→プラン作成→モニタリング」を繰り返していくイメージです。

例えば、ご利用者(独居)が風呂場で転倒して右大腿骨頸部骨折をしてしまった。この場合のケアマネの対応の仕方を考えてみましょう。
まずアセスメント(事前評価)をして現在の状況(骨折の原因と生活環境評価)を把握しつつ、本人・ご家族に生活の希望をうかがいます。今はまだ骨折治療で入院中ですが、退院後の本人の希望は「もう一度一人で近所のスーパーへ買物に行きたい!」 ご家族の希望は「遠方にいるのでちょくちょくは来れないが一人暮らしが希望なので叶えてあげたい」との希望があるとします。この希望とアセスメント情報を元にプランを組み立てて提案します。
骨折の回復具合、リハビリの進行具合をを見ながらサービスの調整をします。医師の意見を参考にして退院後は、リハビリが必要と判断し、安否確認と入浴もかねてデイケアを提案しサービス原案を作成します。その後サービス担当者会議を経て、本人の了承が得られれば実際にプランが実行されます。このプランの目標はデイケアに通うことにより、自宅での入浴転倒のリスクを減らすことです。また、リハビリを継続することにより、スーパーへ通うことができる脚力を維持することができるでしょう。このようにして、本人にできることはできるかぎり行ってもらうことでADLを維持できるようなプランを立てることがケアマネには求められます。ケアマネが絶対に忘れてはいけないことが「自立支援」です。

|仕事場|
居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、医療機関、特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホーム
有料老人ホームなど様々な場所でケアマネは必要とされています。

|資格取得方法|
介護職員初任者研修課程(以前のホームヘルパー2級)又は実務者研修修了者(以前のホームヘルパー1級)が要介護者等の介護を行う業務を5年以上経験で受験可能。

【注意】第20回ケアマネジャー(介護支援専門員)試験 2017年10月8日に実施分までが上記の条件で受験可能です。2018年以降の第21回試験からは
「介護福祉士など22種類の国家資格を持っている方が要介護者等の介護を行う業務の5年以上経験
または相談業務に5年以上の従事の経験があれば受験可能」

これはどうことかというと
今までは国家資格(介護福祉士等)がなくても、五年間の実務経験があれば、ケアマネの受験資格が取得できましたが、今後は国家資格(介護福祉士等)取得後に五年間の実務経験が必須になります。
もしくは特定の福祉施設・介護施設で5年以上の相談業務の実務経験で受験資格が取得できます。
相談業務での実務経験がない方は介護福祉士取得してからの実務経験が求められます。
直接的な介護の実務経験でケアマネの資格取得を考えている方は来年からはぐっとハードルが上がるので本年度中(平成29年度中)の取得を強くオススメします。

まとめ

介護資格と仕事内容の違いを介護福祉士と介護支援専門員(ケアマネージャー)の2つを中心に
お伝えしてきました。
仕事探しをお考えであれば、転職サイトで求人を探す方法は有効ですが、
それに加えて実際に働いている人に話を聞くのが一番確実で信頼できる情報です。

「この施設入ったのは失敗だった・・・・」
「この会社はパワハラでひどすぎる・・・今スグ辞めたい・・」
「入社前と全然違うんだけど・・・」

なんてことにならないように事前につてや人脈を使って情報はしっかり収集しましょう。

あなたにピッタリの職種や職場に出会えることをこころより願っています。

スポンサードリンク




管理人が運営しているサイト