初めて転職をする際、最も重要なのは「転職軸」を作ることだと言えるでしょう。
この部分がブレてしまっていると、転職したのに事態が好転しなかった、転職したのは失敗だった…となってしまいます。
どのような転職をしたいか
「どのような転職をしたいか」という部分はとても大切です。
こういうと「そんなことは誰でもわかっている」という人がいるのですが、そういう人ほど転職が失敗に終わるケースが非常に多いのが実情です。
例えばですが「給料が良くて定時で帰れて家に近くて休みも多くて福利厚生も素晴らしくて責任も軽く異性にモテて自分のスキルを活かせて人間関係の良い職場に転職したい」という人が目の前にいたらどうでしょうか?
勿論、だれだってそんな転職をしたいのが本音ですが、それは幸せの青い鳥を探すようなものです。
「どのような転職をしたいか?」という問いに明確に答えられない場合、潜在的にそのような理想を求めてしまいがちです。
そして結果的に自分が求めている条件が何だったのかわからなくなり、目の前に見えた甘い餌に食いついてしまい、いつのまにかブラック企業に転職してしまうケースが後を絶ちません。
重要なのは「プライオリティ(優先順位)」です。
転職をする際最も重要視しているのは何なのか?
もう少し言えば「何のために転職をするのか?」という部分を突き詰めることが重要だと言えます。
年収アップのためにする転職と労働条件を緩和させるためにする転職は違います。
それを認識しないままやみくもに転職活動を行っても成功する確率は低いと言えます。
以下における10項目のうち、優先したい項目順に順位をつけてみてください。
・年収
・福利厚生
・労働時間(残業や休日出勤)
・自分がやりたい仕事であるかどうか
・会社の将来性
・専門知識・技術の習得
・人間関係(上司・同僚など)
・企業倫理・モラルの重視度
・評価基準
・社風
実際に順位をつけてみるとなかなかスムーズには行かないと思います。
実は多くの人が「自分が何のために転職をするのか?」という部分をきちんと認識していないまま転職活動に突入しているのです。
「ただ何となく転職がしたい」「なんでもいいからこの会社から逃れたい」そう思って転職活動を開始する人も多いと思いますが、ここはどのような転職をしたいのかという部分を考えるところから始めましょう。
どのような転職ができるか
どのような転職をしたいかという軸ができたら、次はどのような転職ができるかを考えましょう。
「年収アップさせるための転職がしたい」という転職軸があったとして、「年収4000万になるような転職がしたい」というような話は、年収3500万円もらっている人なら可能ですが、ほとんどの方には無茶な要求です。
「年収を上げる転職」という場合、現在の年収からどれぐらい上げたいのかということと同じくらいどのくらい上げることができるのかということを考えることは重要であると言えます。
そうなると、自分にはどのようなスキルや長所があり、それを仕事にどう活かすことができるのか? というように転職軸を掘り下げることが出来るようになります。
そのように転職軸を深めていくことで、自己PRや志望動機を深めていくこともできますし、採用の確率も段々と上がってくるでしょう。
逆にこの部分が弱いとありきたりな自己PRになってしまい、なぜだかわからないけれど採用されないということにもなってしまいます。
まずは自分がどのような転職をしたいかを考え、次にどのような転職ができるかを考える。
両者の間にある溝を埋めながら転職活動をしていくと、結果的に前よりよい職場に巡り合える確率は大幅に高まってきます。