医師が本音で語る!『青汁』はダイエットに効果があるのか?

様々な食材でのダイエット効果やダイエット方が言われている中で、今回は〝青汁″とダイエットの関係についてまとめてみました。

 

<青汁ダイエット?!>

テレビやネット、様々なメディアで言われる『○○ダイエット』で○○に食材が入っている場合には注意が必要です!そもそも一つの食材を食べ続けるだけで痩せることができれば、間違いなく薬として商品化され、全世界の肥満は消滅するはずです。決して、○○ダイエットのすべてを否定するわけではありません。あくまで単独の食材でのダイエット効果は限定的であるということです。しかし、それぞれの食材の特徴を上手に利用することができれば、ダイエットをより効率的に行うことはできます。

青汁は昔からある栄養補助食材の一つではありますが、ダイエットにおいて効果的に使うにはどうしたらよいでしょうか?まず言えることは、毎日青汁を飲み続けるだけではやせることはできませんやせるためには、必ず、摂取カロリーより消費カロリーが多くなる必要があります。『青汁ダイエット』の本質はいわゆる〝置き換えダイエット″(一食分の食事を青汁に置き換えるダイエット)なのです。一食分のカロリーを青汁に置き換えれば、当然、摂取カロリーを大きく減らすことができ、体重を減らすことにつながります。しかし、この方法には落とし穴があります。

 

~燃えやすい体・燃えにくい体~

よく聞く『燃えやすい体』とか『やせやすい体質』とは何でしょうか?
言い換えると〝維持するのにより多くのカロリーが必要な体・体質″となります。それはつまり基礎代謝量が高い体と言えます。そして『筋肉量』が多い人ほど基礎代謝量が高いのです。〝置き換えダイエット″を行い、ただ摂取カロリーだけを減らすと、体重を落とすことができます。しかし、それだけでは脂肪とともに筋肉も落ちてしまい、基礎代謝量も減少し、『やせにくい体』になります。そして、ダイエットをやめると体重はリバウンドを起こし、その時には脂肪がつき、さらにやせにくい体になるという悪循環に陥ります。

<青汁の効果>

では青汁をダイエットに上手に使う方法とはなんでしょうか?
青汁に期待できる効果としては主に次の2つです。

・ビタミンやミネラル補給の補助
・食物繊維の補充

【ビタミン・ミネラルの補給】
ダイエット中はカロリー制限があり、多くの種類の食材を摂ることが難しくなる場合があります。そういった際にビタミンやミネラルなどが不足すると体調が悪くなったり、肌が荒れたりしてしまうことがあります。1日に必要な量すべてを補うことはできませんが、補助食品としての効果が期待できます。

【食物繊維による便秘改善・整腸作用・糖吸収抑制】
ダイエット中には食事を食べる量が減ったり、タンパク質や糖質の多い食事になったりすると便が固くなり、便通が悪くなることがあります。そんな便秘を解消してくれるツールの一つが食物繊維です。
1日の食物繊維の摂取目標は18歳以上の男性が19g以上、女性が17g以上となっています。食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。

○不溶性食物繊維
穀類や豆類などに多く含まれており、水に溶けない食物繊維です。胃や腸で水分を吸収し、腸の動きを活発にし、便通を促進します。しかし、便秘の時に大量に摂取すると逆につまってしまうことがあるので注意が必要です。

○水溶性食物繊維
昆布やわかめ、果物、サトイモなどに多く含まれており、水に溶ける食物繊維です。難消化性デキストリンやポリデキストロースといったトウモロコシからつくられたものが有名でトクホの飲料などにも含まれています。粘着性があり、胃腸内をゆっくり移動し、腹持ちや食後の血糖の上昇をゆるやかにしてくれます。また、腸内環境を整えたり、コレステロールの排泄を促したりする効果があります。

これらの食物繊維をバランスよく摂取することで便秘の改善が期待できます。また、腸は〝第3の脳″と呼ばれ、その働きに注目が集まっています。その腸を健康に保つことに必要なことの一つは便通を良くすることです。適切な睡眠・運動・水分摂取に加えて食物繊維の摂取は重要な要素と言えます。

青汁や食物繊維などを摂取する際に一つ注意があります。食物繊維や栄養成分の表記の際に『○○gあたり』と書いてあります。例えば、パセリは100gあたり6.8gの食物繊維を含んでいますが、パセリは100g摂ることの方が大変です。青汁の栄養素の表記も1包あたりで書いてあることが多いですが、広告ではそこに入っている食材の100gあたりの成分が書いてあることもあります。実際に摂取する量はどれくらいになるのかに注目してみていることも大事になってきます。

こんなにパセリは食べられないですよね??(^ ^;)

<青汁を飲んではいけない人>

どの栄養補助食品やサプリメントでもそうですが、その他に病院から薬をもらっていたり、病気が指摘されたりしている人は飲み合わせいわゆる〝相互作用″などに注意が必要です。以下の人は飲むのを控えるかどうしても飲みたい場合にはかかりつけの医師・薬剤師にご相談ください。

【腎臓の機能が低下している(と言われた)、透析を受けている】
腎臓の機能が低下してくると尿からカリウムを排泄する力が弱くなってしまい、体の中にカリウムがたまってしまいます。青汁にはカリウムが多く含まれているため、体の中のカリウムの濃度が高くなり、その結果、不整脈などにより突然具合が悪くなってしまう場合があります。

【ワーファリンを内服している】
心臓や血管の病気の治療のためにワーファリン(ワルファリン)という薬が使われることがあり、血を固まりにくくする作用があります。青汁に含まれるビタミンKはその効果を減弱させることがあり、注意が必要です。

その他、甲状腺機能低下症や慢性C型肝炎などの病気が言われている人なども注意が必要です。
病院に通院されている場合、健康食品やサプリメントを使用する際には医療機関で確認することが肝要です。

青汁のダイエットへの直接の効果としては基本的にはないということにはなりますが、ダイエットの際に起こりうる便秘や栄養摂取不足を補う点としては効果を見込める食材であると考えられます。いろいろな食材を試してみて、自分に合うかどうかを試行錯誤することもダイエットの楽しみ方の一つかもしれません。

筆者紹介:Jongavacho
総合病院勤務の内科医です。ダイエット歴は10年ですが、失敗しないダイエットこそが『王道』であると感じています。皆さんに健康で楽しいダイエット生活を送ってもらえるよう情報を提供できたらと思っています。

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