進撃の巨人の謎

 この記事はネタバレを含みます。
 進撃の巨人は、カテゴリーとしてはダークファンタジーに含まれるが、多分にミステリーの要素を含んでいる。
 以下謎を列挙してみようと思う。
 ・「アッカーマン」姓の謎。
 ・ライナー・ベルトルトの故郷
 ・猿の巨人
 ・そもそも巨人はどこから来たのか?
 ・壁の中の巨人の正体
 ・レイス家の家督争い
 
 ・ケニーはなぜヒストリアを殺そうとしたのか?
 ・グリシャ・イェーガーとは何者か?
 ・etc

 ・「アッカーマン」姓の謎。

 ミカサ=アッカーマン、リヴァイ=アッカーマン、ケニー=アッカーマン、超人間的能力を持つ三人が「アッカーマン」姓である。三人とも巨人を上回る力を持っており、不明な点が多い。レイス家の能力と言い、血統に関わる話である。
 ・ライナー・ベルトルトの故郷
 ライナーとベルトルト、アニは壁外から来たのは間違いがなさそうである。
 「おのれ悪魔の末裔め!」「知らなかったんだ、壁の中にもこんな奴らがいるなんて」と言ったセリフから、壁の中には外道しかいないと教えられていたのであろう。壁の外にも人間の住む場所があるのは間違いがなさそうである。おそらく、壁の中にいる人間達との抗争に敗れたのであろう。
 問題なのは、そいつらがどうやって巨人の脅威を逃れているのか? である。
 巨人化したとしても、巨人には襲われる。むしろ優先的に襲われる。どこか高台にでもあるのだろうか?
 「やっとかえれるぞ」というベルトルトのセリフから、三人は「座標」を持って帰るという任務を帯びていたようである。わずか13歳の少年に、一体だれが命じたのか?
 ・猿の巨人
 ユミルの話によれば、ライナー・ベルトルトは猿の巨人を見て、故郷に帰れると判断したらしい。
 この点がまるで分らない。ライベルと猿の巨人は何か関係があるのか?
 猿の巨人についてわかっているのは、
 ・壁を登れる
 ・とてつもなく強い
 ・人間を巨人に変えることが出来る
 という点である。中には人が入っているのか、それとも猿なのか? 重要な謎を残したまま、かなり長い間出てこない。
 ・そもそも巨人はどこから来たのか?
 特殊な注射を打つと、人間は巨人になってしまう。そうなると、かなりの人数に注射をしたことになる。なんのために?
 ここからは個人的な妄想であるが、巨人は生物兵器なのではないだろうか? 昔二つの勢力が争っていた。決着はつかず、闘いは長引く。死んでいく兵士たちを見て、ある天才科学者が人を最強の兵器にする方法を開発した。戦争は一気に決着がつくかに思われたが、もう一方の陣営は、巨人を操る能力である「座標」を開発した。座標の持ち主はやがて王となり、壁を築いた。なんてのはどうだろう。
 
 ・壁の中の巨人の正体
 壁の中には巨人が敷き詰められている。
 また妄想を垂れ流す。
 座標を持った王家は、自らの権力を盤石にするため、大きな壁を築いた。壁の素材は巨人やその他の攻撃に備えて最強硬度を誇る硬化巨人。対立陣営側がどんな兵器を持とうと大丈夫なように。そもそも、対立陣営側は巨人にやられて勝手に死滅すると思ったのかも知れない。
 ・レイス家の家督争い
 真の王家たるレイス家には家督争いが起こったらしい。それはユミルとアニがそれぞれ聞いている。しかし、レイス家の跡取りは全てグリシャによって惨殺された。家督を継ぐべきものはヒストリアしかいないはずである。
 
 
 ・ケニーはなぜヒストリアを殺そうとしたのか?
 
 更に謎なのはこの行動である。ロッド・レイスがヒストリアを迎えに行ったのは跡取り全滅後である。残った唯一の子供を引き取ろうとしたロッド・レイスの行動を、ケニー・アッカーマンは止め、あまつさえ唯一の生き残りを殺そうとする。この行動には謎が残る。
 ケニーは王であるロッドの命令を聞いているのではないのか?
 ヒストリアは後に死亡率90%を超える調査兵団に入り、何度も死にかける。実際に死んでしまえば跡取りはいなくなる。
 また妄想タイム。実はロッドにはほかに子供がいるのではないだろうか? そう考えれば、確かに家督争いが起こるのも納得がいく。
 なんやかんやあってやっぱりヒストリアがいいとなり、今回ヒストリアに座標を渡すことにしたのかも知れない。
 いづれにせよ謎である。
 ・グリシャ・イェーガーとは何者か?
 いまや一番の謎かも知れない。
 グリシャはかつて伝染病の抗体を持ってやって来た。壁外からか、元々壁内にいたのか? ライナーやベルトルトらの故郷出身なのか? なぜレイス家の人間を根絶やしにしようとしたのか? なぜエレンに座標を継がせる必要があったのか? わからないことだらけで、行動が矛盾している。地下室の謎もこの部類に入る。もう何年も、「ワンピース」の正体並に引っ張っている。
 グリシャはレイス家が座標もちだとして知っていた。ライベルは誰が座標を持っているのか知らない。
 このことから、グリシャとライベルが味方同士とは思えない。そもそも、レイス家が本当の王家だと知る人間は少ない。さらに、グリシャは人間を巨人化させる方法を知っており、かつ自分も知性巨人だった。にも関わらず、家族を一番危険なシガンシナ区に住まわせていた。
 この部分をきちんと解決しなければ、進撃の巨人は世紀の駄作になってしまうだろう。
 是非、誰も予想しなかった展開を見たいと思う。
 他にもあるけど、今日はこのぐらいにしようと思う。
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進撃の巨人 63話 鎖 ネタバレあり

 このブログはネタバレを多分に含みます
 この数か月間、コミックスで言うと13巻から14巻の進撃の巨人はつまらなかった。12巻が神がかり的な面白さだったので、一気に白けた感があったが、62話で一気にまた面白くなった。
 
 理由は簡単で、巨人が出てきたからである
 進撃の巨人なのに、巨人が出ないってどういうことよ?
 牛丼のない吉野家か!!
 進撃はもう終わりかとも思っていたので、前回で大分回復した。
 なにせ、大体の人間が予想していた通り、エレンが父親を喰っていた。
 父殺し
 それは「オイディプス王」の時代より続く文学上の永遠のテーマであり、大傑作「カラマーゾフの兄弟」や、村上春樹の「海辺のカフカ」でもモチーフとなっている。
 ギリシア神話の大神ゼウスは兄弟とともに父であるクロノスを倒したし、フロイトはエディプスコンプレックスなる概念を生み出した。
 父と息子というのは、生物学上の競走相手であり、最終的には対立するものである。
 しかし、父親を喰うという話は古今東西聞いたことがない。
 それを話に取り入れたという時点で、この作品を評価したと思う。
 「進撃の巨人」が流行っているという話は随分前から聞いていたが、どうせ巨人がプロレスやってるだけの話だろ? と読んでもいないのに(から)馬鹿にしていた。
 進撃の巨人をあまく見てはいけなかった。 
 これは傑作だ。
 神話をモチーフにし、人間の嫌な所がこれでもかと出てくる。
 今回も、革命に成功した総統ザックレーが、旧体制側の人間を不必要に拷問するシーンが出てくる。見た者を確実に不快にさせる描写である。人気作になると守りに入る作品が多い中、この姿勢は評価できる。
 人類が一人以下まで減れば、人間同士の争いは不可能になります
 
 今回調査兵団団長であるエルヴィンが言ったセリフである。
 人が生き続ける限り、争いはなくならない。逆に考えると、争ってこそ人間なのかも知れない。
 
 本当の敵は誰だと思う?
 
 同じくエルヴィンのセリフ。
 主人公であるエレン・イエーガーは、父であるグリシャ・イェーガーを喰った。
 そのグリシャ・イェーガーは、王家の人間を喰い、踏みつけ、殺した。幼い子供までも容赦なく。
 
 一巻にて、エレンは目の前で母親を巨人に喰われる様を目に焼きつけた。そして、巨人の駆逐を誓った。
 二巻では自分が巨人になった。
 八巻では、仲間が巨人だった。
 
 一三巻では、巨人はもとは人間であることが判明した。
 
 そして今回、父親は巨人だった。
 父は人を殺していた。その大半は一五歳以下の子供だった。敵だと思っていた王政側の人間を、一方的に虐殺したのである。
 エレンはこの先、一体誰と戦うのだろう?
 世紀の傑作か、この上ない駄作。
 この作品が終了した時、どのような評価がなされるのか、いい意味でも悪い意味でも楽しみである。